最近バイオ燃料で注目されているジャトロファ(Jatropha curcas)とは、ナンヨウアブラギリ(南洋油桐)の学名。ヤトロファと呼ばれることもあり、英名は Barbados nut。別名タイワンアブラギリともいい、トウダイグサ科の中南米原産の落葉低木。16世紀以降にスペイン商人などの手により世界中に広がった。
【特徴】
樹高は3mから8m程度で、やせた土地でも生長が早く、旱魃(かんばつ)や病気に強い。 種子に有毒成分を含む。
【利用】
・種子は毒性が強いが、油分に極めて富むことから、古くから利用が行われている。栽培しなくても 1 ヘクタールあたり 5 トン程度の種子が収穫できる。
・石けんやロウソクのほか、下剤や解熱剤などの医薬品にも利用されている。
・日本では鉢植えの観葉植物としても、流通している。
・毒性を利用して、農地などでは生きた防護柵として植えられている。
【バイオディーゼルの原料】
ナンヨウアブラギリの実から精製した油は、ジャトロファ燃料ともよばれ、 1990年代以降は地球温暖化対策の切り札として、アブラヤシと並んで植物性バイオディーゼル燃料の材料としても脚光を浴びている。
特にバイオマスエタノールなど、自動車用バイオ燃料の生産が本格化した21世紀以降、毒性があるため食用とはならず、食料の供給を圧迫しないというメリットが喧伝されている。
干ばつに強く酸性土壌でも育つことから食料生産を圧迫しないとされているが、大量栽培を行うためにキャッサバなどの畑作地や他の農作物と切り替えがされるという予想から、食料不足を懸念する声も上がっている。
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